『レッド・ツェッペリンⅠ』全曲レビュー

こんにちは。
今回はレッド・ツェッペリンのファーストアルバムをご紹介します。

このファーストアルバムの発売は1969年1月。
デビューアルバムにして全米10位、全英6位という好成績を収めていますが、これは前身であるバンド「ヤードバーズ」としてのキャリア・知名度が手伝っての部分もあると思われます。

しかしながらもちろんクオリティは非常に高く、「最強のバンド」ツェッペリンの作品として、恥ずかしくない出来です。
ファンの間では最高傑作とは言わないまでも、中くらいの評価は得ている作品です。

ツェッペリンは3作目以降、アコースティックや伝統音楽、ワールドミュージックといった様々なジャンルのゴッタ煮的色合いが強くなっていきます。
そんな作品群の中にあって、このファーストと次作のセカンドは、比較的シンプルにブルースを下敷きとしたハードロックを楽しめる作品です。

全曲レビュー

1.Good Times Bad Times

いきなり「バッバーン!!」と、こちらをビビらすかのように始まる1曲目。そしてすかさず、ボンゾの名高いシングルペダルによるバスドラ連打。
何はともあれ出だしのインパクトがすごい曲です。

歌の方も、はじめ「ウワァッ!」とやっといてあとは何かゴニョゴニョ言ってるような具合。でギターソロがあったかと思ったらまた念仏みたいに何か言いながらフェードアウト・・・

まさにはじめ強く当たって、あとは流れで・・・って感じの曲で、言ってしまえば変な曲だと私は思うんですが、ファンからの人気は高い曲ですね。

2.Babe I’m Gonna Leave You

「べ〜い・・・べいび、べいびぇぃ」
という、寝起きのうわごとようなフレーズで始まる2曲目。

サビ(?)の歌詞は
「ベイーベ、ベイーベ、ベイーベ、ベイーベぇぇ〜」
だし、歌詞・曲名ともに、もうちょっと工夫する余地はなかったのかと感じさせる曲ではあります。

しかしながら、フラメンコのような情熱的な盛り上がりに、強引に持って行く手腕はさすが。

よく見ると4分ちょっとしかない曲ですが、起伏に富む展開ゆえか、倍くらいのボリュームを感じます。これは、密度が高いと評価すれば良いのか、退屈なのか。

3.You Shook Me

のったり、のったりとしたリズムが心地いいブルース。

ウィリー・ディクソンのカバーで、このツェッペリンのバージョンは良くも悪くも「ただ演りました」という印象。
ずいぶんタフで重厚感ある音に聞こえるけれども、これはリズム隊がジョンジー・ボンゾの2人だからで、彼らにしてみたら「ただ素で演奏しただけですけど?」という具合なんじゃないでしょうか。

そんなところも含めて、シンプルだからこそ彼らの実力が良く分かる1曲だと思います。

しかし出だしの「ぴょぴょーぴょぴょ〜、ぴょぴょろぴょー」という、変なファンファーレみたいなフレーズは必要だったんでしょうか?

4.Dazed And Confused

A面のハイライトですね。

シンプル極まりない3曲面の直後にもってきて、A面のトリを飾るのがこの盛りだくさんの長曲です。この強気の構成もたまらないですね。

不穏であやしいイントロに始まり、不意に押し寄せる波のような盛り上がり方、荒涼とした中間部から、いきなり始まる疾走。表情豊かでめまぐるしい展開なのに、どこで切っても怪しさ満点なところが、また芳ばしいです。

ライブでも定番の曲になってますね。
DVDの『永遠の詩』では、バイオリンの弓でギターの弦をぶっ叩いてましたが、間奏がひととおり終わる頃には弓の弦がブチブチに切れて無残な姿になってました。もったいなくないか?

5.Your Time Is Gonna Come

教会のパイプオルガンのような、おおげさなイントロで始まる曲です。邦題は「時が来たりて」。神の祝福の日だとか、収穫の季節・感謝祭だとか、そういったものを想像させます。

しかしよく歌詞を読んでみると「お前、今は好き勝手やってるけど、そのうち痛い目見るぜ」的な内容です。
せっかくいい雰囲気な曲なんだから、もうちょっとマシな歌詞にならなかったのか?

サビは「お前の番が来るぞー ×4」っていうコーラスです。
何が悲しくてそんな合唱を聞かなきゃならないのか。

クレジットを見てみると、作詞作曲はページ・ジョンジー。
もしこの時プラントが本格的に作詞を始めていたら、もうちょっと素敵な曲になったのに、と悔やまれる曲。

6.Black Mountain Side

いきなりエスニックな香りの漂うインストゥルメンタル曲。

ペイジの作ですがメロディも良く、アコギとパーカッションの響きが気持ちいい一品。こんな畑違いのようなジャンルでもいきなりこれほどの佳曲が書けてしまうのが驚きです。

7.Communication Breakdown

一転して、ごく普通に都会的でノリのいいハードロック。良い曲は良い曲なんですが、今になるとなにしろ普通すぎて逆に驚いてしまう曲でもあります。

私がはじめてツェッペリンを聞いたのは高校生の頃で、『リマスターズ』というベストアルバムだったんですが、1曲目がこの曲でした。
それで、「スゲェ、メチャクチャ良いじゃん!」と思ったのですが、最後まで聞き通してみると結局楽しめたのがこの曲と「ロックン・ロール」だけでした。
そんな、素人にとっては恐ろしく打率の低いツェッペリンですが、その中にあって「普通にノリの良い」貴重な曲。大好きです。

8. I Can’t Quit You Baby

またしてもウィリー・ディクソンのカバーであり、だらだらとしたリズムのブルースという意味では「You Shook Me」とイメージが被り、題名に工夫がないという意味では「Babe I’m Gonna Leave You」と被る、まぎらわしい曲。

実はライブになるとかっこいい曲で、『LED ZEPPELIN DVD』の映像では、ジョンジー・ボンゾのリズム隊が縦横無尽の演奏をしています。

9.How Many More Times

最終曲。
軽快にスウィングするリフによる、調子の良いノリながらハードさも併せ持った、水準の高い曲です。

個人的には非常に好きで、ベストアルバムに入れるべき曲だと思ってます。なぜ入らないのかというと、ファーストの長尺曲というポジションは「Dazed And Confused」がガッチリとキープしちゃってるからでしょうね。悔しいことです。

能天気ながら骨太で、いつ聴いてもテンションが上がる曲です。

まとめ

以上、ツェッペリンのファーストアルバムの、全曲レビューでした。

茶化したような書き方になってしまいましたが、この作品が好きなのは事実です。

しかしよく聞いてみると、けっこうツッコミどころも多いですよこのアルバムは。



広告
レクタングル大広告




レクタングル大広告




広告
レクタングル大広告