イエス『こわれもの』

緑と青のごく小さな天体を、
原始的な飛行機が一機、飛んで行く。

プログレファンにはおなじみ、ロジャー・ディーン画伯の
アートワークも秀逸な、イエスの名刺代わりな一枚です。

メンバーの入れ替わりの激しいイエスにあって、
いわゆる「最強メンバー」が揃っているのが
この『こわれもの』と、次作の『危機』。

ヴォーカル:ジョン・アンダーソン
ベース:クリス・スクワイア
ドラム:ビル・ブラッフォード
ギター:スティーブ・ハウ
キーボード:リック・ウェイクマン ←新加入!

という布陣で、ウェイクマンの加入によって、
前作の『サード』と比較すると、音が格段に華やかになってます。

「最高傑作」というと、どうしても次作の『危機』になってしまうけども、
『危機』ほど大仰すぎない今作は、
肩の力を抜きながら楽しめると同時に、
小粒だからこその一瞬のきらめきがある作品。

バンドの共作曲の合間に、メンバーのソロの小品を散りばめた構成は
間延びすることなく、実にスタイリッシュにまとまっている。
クールだけどもあくまで陽性で、隙がないけども徹底しておちゃめ。
風速は強いが花の香りを乗せてやってくる春風のようなアルバム。

メロディアスな曲ばかりなので、音質にこだわらず、
フレーズだけ追いかけていても十分楽しめます。
浅煎りのコーヒーをテイクアウトして、よく晴れた日に、カーステレオで楽しみたい。

次に聴くべきは・・・

気合を入れて聴くなら次作の『危機』。

もうちょっと、ほどよい力加減のプログレを楽しいんでいたいのであれば
P.F.M.『幻の映像』、ジェネシス『月影の騎士』あたりでしょうか。



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