ローリング・ストーンズ『イングランズ・ニューエスト・ヒットメイカーズ』

ストーンズの最高傑作はどれか、
と言われるとなかなか1つには絞れないが
最も頻繁に聞いている作品は、このファーストアルバムだ。

ミックとキースのコンビがソングライティングに目覚める前で
リーダーのブライアン・ジョーンズを中心に
ブルースやロックンロールの伝統を重んじるバンドだった彼ら。
なんと全曲がカバーです。

ライバルであるビートルズのファーストが、大胆で、メロディアスで、
パワーに溢れているのに比べると、
このストーンズのファーストは、おとなしくて、地味だ。
ボーカルはなんだかだらしない歌い方だし、
リズム隊は後のストーンズほど粘っこくなく、あっさりしている。
ブライアンのハーモニカが若干攻めているかな、ってくらい。

しかし、それこそがこのアルバムの味なのだ。

アメリカ南部の大地がそのまま匂い立つようなブルースを、
ロンドンの石畳のように整然と、スマートに、若々しく、
それでいて体が自然に動いてしまうような躍動感をもって、聴かせてくれる。

このアルバムはいつも「ちょっといい時間」をくれるのだ。

決して魂が震えるようなおおげさなものではない。
しかし薄味ゆえに、いつ聴いても重くない。
良すぎるよりも、むしろ気持ちいい。
それもまたロックンロール。

ちょっと時間をつぶさなきゃならない時なんかに、
適当なコーヒーと一緒にいきたい。

次に聴くべきは・・・

やはりガチガチのブルースにもお気に入りを持っておきたい。
となると、ロバート・ジョンソンの『コンプリート・レコーディングス』



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